翻訳(人格変換システム使用): ふつう | ブギーポップ | 織機綺 | 霧間凪 | 天色優


おかしな恋人・その他の恋人

主要キャラ紹介です。


ヴェントリロクィスト | 織機綺 | 霧間凪 | 楠木玲 | 黒田晋平 | 谷口正樹
| 辻希美 | 天色優 | フォルテッシモ | ブギーポップ | 穂波顕子 | 宮下藤花

ヴェントリロクィスト [ヴぇんとりろくぃすと] (合成人間ヴェントリロクィスト)

倒した相手の能力を吸収し、我が物に出来るという、少年ジャンプ方面からやってきたような力を持つ合成人間。短編「死神を待ちながら」に登場。

初登場時に既に10人以上の合成人間の能力を吸収した超強力状態で姿を現している。過剰な能力のため、自滅に近い形で敗北する展開は正にジャンプ的。登場作品の「死神を〜」は瀬川風見(合成人間スワロゥバード)さん個人の物語なので、彼の性格については殆ど描かれていない。恐らく小説本編にも2度と登場する事は無いと思われる。


織機綺 [おりはた あや]

「ブギーポップ・リターンズ VSイマジネーター Part1,2」のヒロイン。「VSイマジネーター」「夜明けのブギーポップ」「ペパーミントの魔術師」「エンブリオ浸蝕/炎生」に登場。

伏し目がちで黒目がち、物静かでなげやりな性格の、いわゆる綾波型美少女。年齢15歳、その正体は統和機構により造られた合成人間。強制された交配実験のため、やむなく接近した少年・谷口正樹と恋に落ちる。世界に縛られた少女が純情男子により呪縛から解き放たれてゆく様は、正にファンタジーの王道を行っている。

最近ではすっかり料理好きおさんどん少女に落ち着いている彼女。物足りなさもあるけれど、「エンブリオ炎生」の彼女を見ると、やはり幸せで居て欲しいキャラだなと思います。


霧間凪 [きりま なぎ]

主役のブギーポップと共に、全話皆勤を成し遂げている唯一のキャラクター、であったが遂に「エンブリオ炎生」で連続出演記録が途絶えてしまった。知力胆力戦闘力において常人離れした能力を持つクールな美少女。推定年齢18歳。

作品中での役回りは「狂言回し」。かつて出会った探偵の影響を受け、身の回りに起こる事件を陰で解決する「正義の味方」的行動を取るようになる。ブギーポップが基本的に「世界の敵」としか戦わないのに対し、彼女は主人公達の危機に幾度となく現れ、彼らの危機を救っている。5年前に初めて出会ったブギーポップとは、異端者同士、奇妙な信頼感で結ばれている。

性格設定のアリガチさから、超主役級キャラなのに作品世界から浮きまくっているという謎の人。キャラが強力過ぎるのか、登場するたび話のバランス、雰囲気を壊し気味なところ、作者様の彼女に対する思い入れの強さを感じさせる(過去に凪主役の小説を書いていたのではと邪推してしまう)。以上の理由から、個人的にあまり登場して欲しくないひと第一位。


楠木玲 [くすのき れい]

若く美人で天才的な料理人にして菓子職人。「ペパーミントの魔術師」に登場。
軌川十助の誘いに応じて、彼のアイスクリームショップチェーンの立ち上げに参加。互角の腕と舌を持つ対等のパートナーとして、十助と2人でショップを超人気チェーンに成長させた。天才肌の人間に相応しく、突き放した口調と自然な自信が人を寄せ付けない、研ぎ澄まされた雰囲気を持つ美人。21歳。

互いに性格は正反対だが、非常に息の合っていた2人。十助がまともに話が出来る相手は玲だけであり、玲にとってもそれは同じであった。しかし彼の側に居る事で、自分を構成する重要な要素「痛み」を失っていく自分に気付いた時、彼女は十助の元を去る事になる。別れの直接の原因は統和機構の干渉にあったが、そのため干渉の有無に関わらずいずれ彼女は彼の元を去っていたと思われる。別れの言葉「同じだから、一緒に居てはいけないのよ」は、同種の恋愛状況を経験した人間にとって身につまされるセリフではある。彼の元を離れて後、統和機構の工作により自分の味を見失なった彼女。そんな彼女を救った人物は…

ロマンチックで切なくて、この2人のエピソードは大好きです。織機の料理学校の教師として、ストーリー本編とも接触を持ちつづけているので今後の再登場もアリでしょう。十助と同作品での再登場を希望。


黒田慎平 [くろだ しんぺい] (合成人間スケアクロウ)

ブギーポップと霧間凪がかつて出会った探偵。推定年齢20代後半。「夜明けのブギーポップ」に登場。

 多くの合成人間と同じく、主任務はMPLSの探索。普段はしがない探偵として人間社会に溶け込んでいる。寺月恭一郎の身辺調査中に入院中の霧間凪と出会い、互いに多いに感化される。彼が凪と過ごした僅かな時間、彼が語った夢が霧間凪の形成に決定的な影響を与える事になる(物語中で散見される凪のファザコン気質は父・霧間誠一に続く黒田との出会いで完全に定着してしまったものと思われる)。

 その死の間際、宮下籐花の体を借りて初めて「出て」きたブギーポップと出会い、その特異な風貌の形成に一役買っている。物語全ての切っ掛けに関与している超重要人物である。明晰な頭脳と芯の強さ、生活の細部に見せる拘りなど、枯れた雰囲気の中にも筋の通った所を見せる大人の男性。

再登場は無いでしょうねえ。この人に関してはそれで良いと思います。


谷口正樹 [たにぐち まさき]

「ブギーポップ・リターンズ VSイマジネーター Part1,2」の主人公。15歳、高校1年生。霧間凪の義理の弟であり、織機綺の彼氏でもある。「ブギーポップは笑わない」「VSイマジネーター1,2」「エンブリオ浸蝕/炎生」に登場。

基本的に純情真面目な少年なのだが、海外生活の影響かはたまた異常な姉(凪)の影響か、年齢に比して状況対応能力が異常に高い。凪と共通の師匠(榊原弦)に武道の手解きを受けており、合成人間を感心させる程の戦闘能力を持っている(通常人にしては、というレベルだが)。不良に因縁を付けられていた所を偶然織機綺に出会い、一瞬にして盲目的な恋に落ちる。

不可解な行動を取り続ける綺に戸惑い、非常識な状況に翻弄されながらも、恋する力をエネルギーに、制限された状況に立ち向かっていく好少年。「品の良いアウトロー」的な、彼の自然に前向きな姿勢にはファンが多い。えーと俳優に例えると、「ターミネーター2」のエドワード・ファーロングを優等生にした感じか。


辻希美 [つじ のぞみ]

「ブギーポップ・イン・ザ・ミラー 『パンドラ』」の主役、「6人」の一人。未来の情景をスケッチできる特殊能力「自動写生(automatic)」の持ち主である17歳の少女。6人のリーダー格、神元功志とは幼馴染み。「パンドラ」に登場。

彼女の「自動写生」もまた只の演技である。幼い頃から好きだった神元功志に、MPLS能力「囁き(whispering)」が発現した時、彼と共に在り続ける為にとっさに口を衝いて出た嘘。その日から、彼女の演技と2人のパートナーシップが始まった。嘘で繋がった危うい関係への薄らな不安と、自分をあくまでパートナーとしか見てくれない功志への軽い不満を抱きつつ、それでも共に居られるだけで幸せだった彼女。しかし急速に動き始めた運命の流れは、彼女の恋を哀しい結末へと誘うのであった…

彼女の後日談が読みたいような、あのラストで十分なような。同人誌でありませんかねー<「パンドラ」後日談本


天色優 [てんじき ゆう] (合成人間ユージン)

「ブギーポップ・イン・ザ・ミラー 『パンドラ』」の主役、「6人」の一人。少女の様に華奢な体つきの大人しい少年である。見かけの年齢は17歳くらい。「6人」はそれぞれ、未来予知に関連した特殊能力を持っているが、彼のそれは未来の出来事に関連した語句が傷痕となって体に浮かび上がる「聖痕(stigma)」である …が、それは擬態であった。「パンドラ」「歪曲王」短編「ブギートーク・ポップライフ」に登場。

彼の正体は、統和機構により造られた戦闘用合成人間。一般社会で偶然発生する異能者を探索し、それが機構の目指す未来にとって危険な存在と見なされた場合即時抹殺するというのが彼に与えられた任務であった。「5人」と出会った際の、突然の暖かい「感情」に衝撃を受けた彼は、そのまま5人と行動を共にする様になる。特殊能力を持つ彼らの監視のためと自らを偽りながら…。やがて仲間の温もりを知った彼は、自らの造り物の人生の中で唯一見つけた大切なもの「仲間」を守るため、勝ち目の無い闘いに挑むのであった。

優しく哀しい少年エージェント。ありがちだけど超素敵。「エンブリオ浸蝕」で名前だけながら久々に登場。「ブギートーク・ポップライフ」ではフォルテッシモとの意外な友誼を見せるなど、ファンに復活への期待を抱かせている。


フォルテッシモ [ふぉるてっしも] (リィ舞阪)

統和機構に所属するMPLS(合成人間では無い)。調和を壊すほどの強さを意味する音楽記号“フォルテッシモ”をコードネームに持つ最強のエージェント。精神・肉体に何の改造も施されていない自由な人間であるにも関わらず、その超強力な戦闘能力を買われ(つうか監視下に置く為に)機構に身を置いている。人間名はリィ舞阪(本名かどうかは不明)。「エンブリオ浸蝕/炎生」短編「ブギートーク・ポップライフ」に登場。

自分と対等のものと出会った事が無いため、常に退屈を感じており、強い相手と戦う為には手段を選ばない。統和機構に身を置いているのも強制された為ではなく、そこに居れば戦闘の機会に不自由しないからである。「自分を楽しませる可能性」以外には全く興味が無く、自分との対峙にベストを尽くさない者を憎む我侭なヒト。
“イナズマ”高代亨との2度目の戦いで人生初の敗北を喫したが、精神的に地金を晒すことも無く固く再起を誓っている。その戦いの終盤でのブギーポップとの出会いにおいては、約束はすっぽかされるはエンブリオの子守りを押しつけられるわと、終始一方的に遊ばれていた。ずっこけ役への転進も匂わせつつ、果してどんな姿での再登場を見せてくれるのか?


ブギーポップ [ぶぎーぽっぷ]

世界の危機に対応し出現する謎の人物。性別、年齢共に不明。素直な女子高生、宮下藤花の身体を借りて、「浮かび上がってくる」(傍目には、別人格が憑依している様に見える)。白い顔に黒いルージュ、背は低く、黒い筒のような大きな帽子を被り、身体は黒いマントで包むなど、容貌は非常に奇抜。その正体は精神体のようなものなのか、未だ定かでない。単行本全作品、短編「死神を待ちながら」「ミセス・ロビンソンの釈然としない日常」「ブギートーク・ポップライフ」に登場。

各話での役回りを一言でいうと「ウルトラマン」。状況の進行には殆ど関与せず、事態が主人公(人間)達の力ではどうにも収拾が着かなくなった時に現れる。登場時間は限りなく短いが、間違いなく本シリーズを通しての主人公である。

登場シーンに関しては「VSイマジネーター2」が最高に格好良い。最近は加速度的に人が悪くなり(口も悪くなった)、各話主人公への非協力的な態度が目立っている(わらい)。


穂波顕子 [ほなみ あきこ]

 「エンブリオ浸蝕/炎生」のヒロイン。普通の女子高生だったが、人間の隠された可能性を引き出す存在「エンブリオ」と接触した事により、生命そのものを知覚しそれを操る能力が発現する。

 結局、能力に翻弄されそれを有効に生かす事は出来なかったが、彼女の切迫感ある説得によって幾人かの人間(&生命体)が命を救われた。視野は狭かったかも知れないが必死に対応した彼女を冷たく糾弾するブギーポップの態度にはイマイチ納得行かない(読み方が浅い?)。

 「笑わない」の前に起こっていた事件、「死」を視る能力を持つ少女・水乃星透子とその巫女・穂波顕子、そしてブギーポップのお話「VSイマジネーターPart0(仮称)」の存在が「炎生」と「夜視」で語られている。シリーズが順調に発刊されるとすれば再登場は必至。


宮下藤花 [みやした とうか]

私立深陽学園に通う女子高生。「パンドラ」以外の全作品に登場。アーモンド型の大きな目をした可愛い女の子で、ブギーポップに寄生されている(聞こえが悪い)。
彼が“出て”いる間の記憶は抜け落ちているため、自分の中のブギーポップの存在には気付いていない。一緒に居るだけで周辺の人間に安らぎを与えるタイプの素直な少女。

迷い無く進路を決めていく彼氏に見せる焦り交じりの不満や、浪人生となってからの自堕落とも言える行動など、「ブギーの宿主」と言う特徴を除けば、作中最も現実の高校生に近いキャラクターと言える。



もどる