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忘れちゃうひととき

まだ「ブギーポップ」を知らない皆さんへ、その素晴らしさを紹介します。


ブギーポップとは?

新進気鋭の作家・上遠野浩平さんによる、全年齢対応型高品質ティーン向け小説シリーズ。1998年4月に第1作「ブギーポップは笑わない」が発売されて以来、鮮烈な文体と切ない物語、クールな感性が若者を中心に大きな支持を集めています。

2003/03/10現在、文庫単行本として

「ブギーポップは笑わない」   ………'98.4
「ブギーポップ・リターンズ VSイマジネーター Part1」   ………'98.7
「ブギーポップ・リターンズ VSイマジネーター Part2」   ………'98.7
「ブギーポップ・イン・ザ・ミラー 「パンドラ」」   ………'98.11
「ブギーポップ・オーバードライブ 歪曲王」   ………'99.2
「夜明けのブギーポップ」   ………'99.5
「ブギーポップ・ミッシング ペパーミントの魔術師」   ………'99.8
「ブギーポップ・カウントダウン エンブリオ浸蝕」   ………'99.12
「ブギーポップ・ウィキッド エンブリオ炎生」   ………'00.2
「ブギーポップ・パラドックス ハートレス・レッド」   ………'01.2
「ブギーポップ・アンバランス ホーリィ&ゴースト」   ………'01.9
「ビートのディシプリン SIDE1」(ブギーポップの登場しないサイドストーリー)   ………'02.3
「ブギーポップ・スタッカート ジンクス・ショップへようこそ」   ………'03.3

以上が、電撃文庫(角川書店)から刊行されています。

また、隔月刊の小説雑誌「電撃hp」にて、サイドストーリー「ビートのディシプリン」が連載中です。

本当に面白い小説です。あなたも読んでみませんか?


ブギーポップ・シリーズの魅力

流麗な文章

異常に読み易くそれでいて奥行きのある流麗な文体が。クールなのに暖かさがあり、テンポが良いくせ古風な所もある、素敵なテキストです。

凝った構成

一つの事件を、複数人の狭い視点からパラに描く構成が特徴的です。これにより、読み進むうちに物語の全体像が次第に明らかになっていき、読者には世界を読み解く快感が得られます。一つ一つの出来事、要素が見事に絡み合う様は、良く出来たジグソーパズルに例えられます。

よく描かれたキャラクター

上にも書いた多次元一人称視点により、各登場人物には内面と外面の双方から描写が加えられています。外面的立場と内面的思考がきちんと描かれている為、各キャラクターに確かな存在感があります。一物含んでいる様で実際は何も無い、薄っぺらなキャラは一人もいません。登場人物は、善玉悪玉に関わらず、自分の立脚点と感情に従って、それぞれ筋の通った行動を取るため、読んでいて心地よい爽快感があります。敵役にも感情移入する事必至です。

現実的なストーリー

どの話も登場人物に甘くない、現実世界と同じに上手く行かない話ばかりですが、最後に現実を超える小さな奇跡と救いが用意されています。哀しい話を読んだあとにも、心に暖かいものが残ります。

清冽なイラスト

新世代イラストレーター、緒方剛志さんによる挿絵はそれ単体目当てでも十分購入に値する素晴らしさです。透明感のある挿し絵が、文章の清冽さを引き立て、読者のイメージを膨らませます。

ツボもきっちりと

落ち着いた作品世界に、人造人間や戦闘少女、謎の秘密結社などの派手なモチーフが違和感無く溶け込んでいます。


他メディアへの展開について

内容の斬新さと人気の高まりから、「ブギーポップ」は小説の枠を超え、他メディアに展開されています。

TVアニメーション「ブギーポップは笑わない Boogiepop Phantom」:
2000年1〜3月、テレビ東京系各局 & ディレクTVアニメシアターXにて全12話が放映されました。現在全話がビデオ&OVAで発売中です。(→各話解説&感想)(→番組公式ページ

実写映画「ブギーポップは笑わない Boogiepop and Others」:
2000年3月、全国東映系劇場にて劇場公開されました。主演は吉野紗香さん、現在全国のレンタルビデオ屋で貸し出し中です。(→感想)(→オフィシャル詳細情報

コミック版(ストーリーは原作通り)「ブギーポップは笑わない」:
月刊電撃Animation magazineにて連載中。小説の挿絵を描いている緒方剛志さんによる漫画版です。01年2月10日に、単行本第1巻が発売されました。

コミック版(オリジナルストーリー)「ブギーポップ・デュアル 負け犬たちのサーカス」:
原案:上遠野浩平、作画:高野真之。'99〜'00年にかけて、月刊コミック電撃大王にて連載されました。単行本1,2巻(完結)が現在発売中です。ストーリーは小説版とは直接の関係は無いものの、絵、雰囲気ともに美しく纏まった作品です。こちらも是非ご一読をお勧めします。


いやホントに、面白いですから未読の方は是非。読んでみてください。

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