勧誘のことば
the invitation

未だ「ぼくらは虚空に夜を視る」(通称「夜視」)を読んでいない皆さんへ。面白いですよ。


「ぼくらは虚空に夜を視る」とは?

小説「ブギーポップ・シリーズ」で若者から大きな支持を集めている新進気鋭の作家・上遠野浩平氏による、未来宇宙と身近な世界の境界を視るSF小説。徳間書店の新規レーベル・徳間デュアル文庫のレーベル立ち上げ作品として、2000年8月31日刊行された。全編書き下ろし。イラストは中澤一登氏。

お話、文章、キャラ、テーマ共に吹っ切れた面白さ。読んでみて、個人的に「パンドラ」「VSイマジネーター」以来の興奮を覚えました。
未読の人はぜひ。

以下、「夜視」の魅力を紹介します。


「ぼくらは虚空に夜を視る」の素晴らしさ

設定。

詳しくはネタバレになるので言えませんが。世界設定で既に鳥肌物でこれだけでイけます。SF的物語を愛する人は、さらに楽しめるでしょう。

話。

動的でスピード感あふれる物語が展開されます。本書の情報量は数ある上遠野作品の中でも屈指の物ですが、全くダレない展開に、読者は巻末まで全くテンションを下げる事無く読みきってしまう事でしょう。

文章。

ブギーポップ・シリーズを読んでいる方なら既にご存知の、日本語の魅力を再発見させてくれる上遠野先生の語り口。中でも当作品の文章のリズム、勢いは過去作品の中でも屈指の出来だと思います。文章を読み、進める事がこんなにドキドキするとは!文章を読むスピードと、画面が頭に浮かぶスピードが完全に同期する感覚はこの上遠野作品ならではの物です。

キャラ。

キャラ立ちまくり。当作品の登場人物は、上遠野作品には珍しく「王道のツボ」に片足突っ込んだ人が多いのです。類稀な筆力を持つ氏が、王道キャラをクールに描く時、そこに魅惑の化学変化が。

絵。

中澤一登さんの挿し絵が!上遠野作品で初めて、「萌え」の要素を備えたイラストの登場です。キャラの瑞々しさを引き立てています。

リンク。

世界観が「ブギーポップ」「冥王と獣のダンス」と一部リンク。あくまでオマケ的なものですが。ニヤリとする事請け合い。


ハマる人は本当にはまると思います。面白いですから未読の方は是非。読んでみてください。

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