DVD/HDDハイブリレコに家電を超越した操作性を与えてくれる、東芝RDシリーズの目玉機能「ネットdeナビ」。RDをLAN経由でPCに接続する事で、このネットdeナビ機能をPCから使えるようになります。 さらに、有線LAN端子しか付いていないRDに無線LANコンバータ（無線LANアダプタ）と呼ばれる機器を接続すると、只でさえ便利なネットdeナビを無線LAN経由でコントロールする事が出来るようになります。
　本ページでは、RDへの無線LAN適用を考えている方への参考までに、私の家のRD無線LAN環境を簡単に紹介したいと思います。

　うちでは、RD-XS41をNEC製無線LANコンバータ TL54CE (802.11a/b/g,有線LAN2ポート）を使って無線LANに繋げています。TL54CE以外の無線LAN機器は、NTT-ME製とPLANEX製の802.11b PCカードです。2002年の夏に買い、今も使っている無線LANアクセスポイント「MN7530」が802.11bにしか対応していない為、a/b/gトリプル対応のTL54CEも、自動的に802.11bモードでアクセスポイントに繋がっています。
　802.11bの通信速度（実質数Mbps）は今となっては遅めですが、ネットdeナビの使い勝手に回線スピードは殆ど影響しないので、11bの速度でも快適にRDを使えています。

　最初はRD-XS41用に、バッファロー（メルコ）のWLI-T1-B11（802.11b,有線LAN1ポート）を買ったのですが、繋げてみるとこれがPC2台とルータには繋がるのにXS41のMACアドレスだけを認識しない初期不良品でした。ヨドバシ店員さんに故障の症状を伝えた所、WLI-T1-B11はあっさりと返品＆全額返金して頂けたのですが、その時たまたま、同様の機能を持った無線LANコンバータが売り場にTL54CEしか置かれていなかったため、うちの環境にはオーバースペックなTL54CEを代わりに購入して、そのまま現在もRD専用に使っています。ちなみにTL54CEは設定画面・機能・安定性・外見と非の打ち所の無い、非常に洗練された製品で、たまたま買ったものですが非常に気に入っています。

　MN7530とSS-LAN Card 11 HQはWiFi認証を取得していない機器ですが、TL54CEとGW-NS11Xとはきちんと通信出来ています。WiFi認証とは単に「その機器がIEEE802.11*規格に準拠している事を第3者機関が証明」しているだけの物なので、その機器が規格通りにきちんと製造された機器ならば、認証が無くともWiFi機器とは普通に通信出来る訳です。それぞれの機器間でWEP128bit暗号化も正常に動作しています（暗号化の設定には少しコツが要るので、下の章で説明しています）。

　「WiFiマークのついた機器同士でないと繋がる可能性は低い」との言説を良く見かけますが、実際IEEE802.11*規格に準拠出来ていない製品って市場にどの位出回ってるんでしょうね。

　IEEE 802.11のWEP暗号化仕様には、実際に暗号化に用いる16bit暗号化キーを暗号パスワードから生成する為のロジックが定義されていません。この為、各メーカの無線LAN製品は、それぞれ暗号パスワードから暗号化キーを生成するアルゴリズムの実装が異なる事が多く、この場合機器間で同じ暗号パスワードを設定しても、違う暗号化キーが生成されてしまうため、暗号化通信が出来なくなる現象が起こります。

　これを解決する為、うちではMN7530で生成された16bit暗号化キーをコピーして、それを他の無線LAN機器の16bit暗号化キー設定画面に直接登録するという方法を取りました。具体的には、SS-LAN Card 11 HQへの暗号パスワード入力の際に、生成された16bit暗号化キーが設定画面に表示される事を利用して、この16進数26桁の暗号化キーをコピー、その暗号化キーを他の無線LAN機器の暗号化設定画面で「16進数入力」欄に登録するという手順で暗号化キーの設定を行いました。別にこんな方法を使わずとも、自分で適当に作った16bitキーをそのまま全機器に登録すれば良い訳ですが、うちではこの方法で、他メーカ製の無線LAN機器間でWEP128bit通信が出来る様になりました。

　現状、RD用の無線LANコンバータを選ぶなら、正式に「RD-X4/XS41対応」を謳っているPLANEXのGW-EN11Xがお勧めです（多分。使った事がないので本当の所は分からない）。今市場に出ている製品で「RD対応」を正式に謳っているのはこの機種位です。あとうちで使っているNEC製 TL54CEも、RDに繋ぐにはややオーバースペックですが、説明書や操作画面が非常に分かり易くお勧めです。